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おやぎょう新聞
2004年9月号

親業訓練協会編集・発行の2004年9月1日号(第97号)の主な記事を転載しています。
なお、おやぎょう新聞のバックナンバーを希望される方は、親業訓練協会(03-3409-8355)に直接問い合わせて下さい。

[インストラクターの活動から]

「どんな時も心の声を聞きながら、正直に私らしく生きていける」。
自信を持ってこう言えるようになったのは、失敗の中からも何かを学び、困難を乗り越えて来たからです。
いつも支えてくれた『親業』のスキルは、私の中の財産です。

ママを苦しめないで

七年前、次々にやって来る試練につぶれてしまいそうでした。
私には三人の息子がいますが、長男は小学校入学後まもなく、学習障害だとわかりました。他の子と違う行動の目立つ長男に、何らかの障害を疑う気持ちは常に心の奥底にありました。
しかし、そんな不安を打ち消したくて、自分を変える努力を続けてきたのです。障害だと分かり、この先、どうこの子を育てればいいのか、先の見えない暗闇の中で、私は、もう一歩も動けなくなりました。
また、ちょうどその頃、生後六ヶ月の三男には、アレルギー症状が出ていました。睡眠不足でふらつきながら除去食を作り、医者に連れて行き、心も体も休まる間がありません。
頭の中は、長男の心配。体は三男の世話で目一杯の時、ついに次男までもが、自分の存在をアピールするかのように、チック症状が出て、保育園に行かなくなってしまいました。
「あなただけは、ママを苦しめないで」。無言の圧力は、想像以上に次男を我慢させていたのでしょう。一時も私の傍から離れません。一番辛かったのは、私ではなくこの子だったと気づいたとき、自分の不甲斐なさに胸がはりさけそうでした。

前を向いて歩こう

苦境からの脱出は、「親業」との出会いがあったからです。否定的な考え方も、落ち込みも無条件で受容してくれる人がいて、初めて抜け出せることを、身にしみて感じました。
辛い状況を嘆くのではなく、自分と今を見つめて、できることをしていこう。そう決心して以来、誰のせいにもせず、私は、前を向いて歩き始めたのです。
中二になった長男は、今年自分の意志で特殊学級から普通学級に変わりました。からかわれても屈せず、できないことは臆することなく援助を求める。この子は、自力で障害を個性に変えた。与えられたカードの中で、精一杯幸せに生きることを長男が教えてくれました。
私は今、感謝をもって幸せに暮らしています。

人間本来の力を信じて

現在、私は小学校の相談員として、児童や親御さんの相談を受けています。人間本来の力を信頼しているからこそ、決して、相手を変えようとせず、気持ちに寄り添い、自ら動き出すのをじっくり待てます。
自分のすべての経験が、成長のためのジャンプ台であったように、その人の現在も、必然と受け止め、支えていこうと思うのです。
また一学期には、現職教育で「親業」の研修会をやらせてもらいました。先生方の理解が深まるように、日頃から、私自身が良い聞き手であることを心がけています。
インストラクターになって五年。講座の多くは、行政の支援で実現し
てきました。昨年は念願の『自己実現のための人間関係学講座』(ETW)の資格も取得しました。運と出会いに恵まれた、学びの多い五年間でした。
中でも一番の収穫は、様々な人との関わりの中で「人には理由がある」ということが徐々に体に落ちていったことです。
どんな行動にも、その人なりの理由があり、それがその人にとっての真実、と理解した時、自他分離が楽になり、意見の相違も恐れない自分になりました。

強くなったね、私

週三日小学校に通い、一日は「親業」の講座をし、時々講演会やカウンセリングの仕事もする、多忙な毎日です。
「強くなったね、私」。鏡に向ってそう言うと、涙がこぼれそうです。甘えん坊で、依存的な私がこんなにも頑張れるのはなぜでしょう。それはきっと、多くの人に助けられ、育てられた実感があるから。その恩を返したくって夢中で走っているのかもしれません。
出会いから十年、自分のための『親業』が、人を支えるための親業に変わりつつあります。

2004年9月




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